2022年9月16日(金)19:30-21:30@zoomにて、今年度のまちむら寄り添いファシリテーター養成講座2022修了生ミーティングを開催いたしました。
第1期(平成30年度)〜第4期(令和3年度)までの修了生が集い、お互いの近況共有やテーマ別の意見交換を行い、とても賑やかな会となりました。
《開催概要》
開催日 2022年9月16日(金)19:30-21:30
参加者
修了生:16名
講師・アドバイザー:3名
新雄太(東京大学大学院工学系研究科特任助教)
船木成記(一般社団法人つながりのデザイン,元長野県参与)
広石拓司((株)エンパブリック)
事務局:長野県地域振興課、(株)エンパブリック
講師の近況報告
○新雄太(東京大学大学院工学系研究科特任教授)さん
木曽に訪問した際の修了生座談会で、おもしろいことをやっている人たちがつながって面白いことをやっているという現場が見れて楽しかった。
最近は、長野市・奈良井・大町市・小布施町等々、長野県の様々な地域で社会実験として、模型やデータ等を使って、まちや人々の動きの見える化の活動を行っている。
○船木成記(一般社団法人つながりのデザイン、元長野県参与)さん
地域に関わる仕事が多くなってきているが、ここでみなさんと対話していることが他の地域での話にもつながっていっていることを実感している。
最近気になっているトピックは、根羽村が過疎地域持続的発展優良事例表彰を受賞して、長野県の中からそういう事例が生まれてきたこと。そこでの知見なども皆さんに共有できたらと思う。
○広石拓司(株式会社エンパブリック)
先日、木曽に訪問して、まちむら修了生のみなさんと交流した。第1期からの修了生とも久しぶりに交流できたり、地域で皆さんが様々な地域の方と交流しているのを見ながら、まちむら寄り添いファシリテーターの意味をあらためて実感した。
またこれからも現地に伺いながらいろいろな方にお話を聞いていきたいと思っている。
講師の皆さんからは、3名の方々の近況報告とともに、
◯ 展示会などの場では、意思決定の場ではなかなか集まらない様々な属性の人々がフラットに集まってその中で対話が生まれている。
◯ 対話自体だけではなく、対話をするためのベースを整えるために、ハードの要素が有効に使えると良い。
◯ データや模型などのビジュアル的に目に見えるものや、たとえばお祭りなどの具体的なアクションが真ん中にあって共有しながら話せるということは地域にとって大事なのではないか。
という話題が出てきました。
〈ミーティング内容〉
①参加者の自己紹介
お一人ずつ自己紹介を兼ねて、最近の活動状況をお話しいただきました。
長野のさまざまな地域で活動している1期から4期までの修了生からは、今自分が取り組んでいるイベントの紹介や、まちづくりのなかで感じている悩みなど現場で活動しているからこその話題が出てきました。
さらに、講座での学びが実践の中で活かされて、自分の活動が進んでいます!という声もありました。
②ブレイクアウトルームでの近況報告
全体での共有の後には、ランダムでルームに分かれてのセッションを行いました。
あるグループでは、困りごとを抱えている方のお悩み相談・事例紹介等、様々にお話を楽しまれて受講時期の違う修了生同士が経験を共有することで気づきを得ていました。
また、全体のシェアで出ていたブレイクアウトルームの話から、「私はこんな活動やってます!」「今度情報交換しましょう!」というやりとりも生まれていました。
③テーマ別で「自分の地域で進めたいテーマ」についてセッション
後半では、前半のみなさんが進めていらっしゃる活動の紹介ややりとりを受けて、改めて今年自分が進めていきたいテーマや、そのためにどんな人の話を聞いてみたいか?というテーマでセッションを行いました。
セッション後の全体共有では、
◯ 女性も含めていろんな立場の人が同じテーブルに乗るには?を考えたいと思ったけど、
そもそも対話の必要性が伝わりにくいと思っている・・・
◯ 子育てなどは、一見親同士が話しやすいと思いつつ、同世代だと意外と話しづらいこともある。
そんな人たちが気兼ねなく話せる場をどうやったら作れるのか考えてみたい。
◯ 地域に深く関わる林業や豪雪地帯などの人の話を聞いてみたい!
◯ SDGsや幸福指数など、自分の地域ごとで項目を作ろう!ということをやってみたいと思った。
そういうプロセスの中で「地域の幸せとは?」などを対話すること自体がすごく大事だと思う。
◯ 地域で活動していると「地域をもっと変えたい!」派と、「地域はこのままでいい!」派が別れてきた。
それぞれの立場が思っていることや本音を話せる場所が作ってみたい。
など、地域に関わりながらリアルな実感を持って感じているテーマが上がり、さらに「それうちでもやってみたいね!」と参加者同士で共感する場面もありました。
参加者の声
◯ 参加者の方の活動や他地区の事例を聞くことが出来て良かった。
◯ 地域ごとの基準や評価軸をつくるというのが、とてもいいなと思いました。
外との比較軸も持ちながら、国などに委ねていた価値基準を地域に作ることができたら、
とてもいいなと思いました。いろんな方とお話しできて、活動していることも聞けて楽しかったです!
◯ 他の修了生の最近の活動や興味のあること、活動を続けるための工夫について聞けて、とても有意義なミーティングでした。企画、開催してくださり、ありがとうございました。
◯ みなさんとお話しできて楽しかったです。
なんで対話が必要なのかというのを地域の方や行政に理解してもらうのが大切なのかなと思いました。
◯ 久しぶりに皆さんにお会いできて、楽しかったです。
いまだから、地域に暮らしながら感じていることを話そう!
今年度の修了生ミーティングは例年よりも遅めの開催となりましたが、時々、修了生の方から「今年は修了生ミーティングやらないの?」というお声をいただくことからも、みなさんが各地にいる実践の仲間と話す時間をとても楽しみにされているんだなと実感した時間でした。
特別なテーマや問いがある場ではないかもしれないけれど、「いま、地域のなかで暮らしていて、動きながら感じていること」を共有しながら、自分の経験を話したり、知っている事例を紹介したりするやりとりの中で、「あっそっか、こういうふうに動いてみたらいいんだ」とふっと一歩進むためのヒントが見えてくる、そんな場となっていました。
今年度の講座では、修了生に限らず信州で暮らすみなさんが、教育・観光・地域活動・農業・子育て、教育などなど、
いろんなテーマで「いま、地域で感じていること」を話せる場を各地に広げていきたいと思っています。
「コロナの中でみんな何を考えていたの?」
「この3年、うちの地域の教育ってどうだった?」
などなど、自分の地域をふりかえって、いま感じていることを共有する中で、ヒントが見つかってくる!という場を一緒に作っていきたいと思います。
— ご案内 —
今年度の講座の第1弾として、公開イベント「信州ススム対話 聴こう!話そう!地域のイマ!」を開催します。
10/23(土)13:00~16:00@オンライン
今年度みなさんと一緒に広げていきたい対話の体験会や、みなさんが話したいテーマを考えるきっかけとしてぜひご参加いただければと思います。
詳細はこちらまで!(下記ページからお申し込みもいただけます)
https://nagano-machimura.net/kouza2022