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”寄り添う”から始まる共創とは?~船木成記さん

今回、「信州まちむらラジオ」では、まちむら寄り添いファシリテーター養成講座の立ち上げに関わり、アドバイザー、講師を担ってこられた長野県の元参与であり、多くの地域づくりに携わる船木成記さんから、まちむら寄り添いファシリテーター養成講座の5年間の歩みについてお話を伺いました。

まちむら寄り添いファシリテーターの企画にあたって2つ重視したことがあります。一つは「長野県の学びの文化」を大切にすることです。長野県では学びがまちづくりの中でも重要視され、困難な状況を共に学び合いながら生き抜いてきた歴史があります。まちむら寄り添いファシリテーター養成講座は、この学びと自治を実践し、関係する人々を結びつけるプラットフォームを実現すべく始まりました。

もう一つの視点は「寄り添う」ことです。「まちやむらに寄り添う」とは、共に考え、行動することを意味しています。ファシリテーターは地域の課題に答えを持って動くというよりも、人の声を聴き、共に悩み、対話することが重要です。地域の現状と理想を共有し、地域の未来に貢献する方法を考えることが大切であり、それが「対話と共創」という言葉の本質です。

まちづくりでは異なる背景や経験を持つ人々が、同じ課題に異なる視点からアプローチし、対話を通じて関係を築くことが大切です。無理に一つにまとめるよりも、少数派の声を受け入れ、地域の課題に対する「暫定解」を考え、それを更新しながら次のステップに進んでいくプロセスが「共創」につながります。「対話と共創」はいきなり行うものではなく、地域の未来に向かって地域の自治が促進されていくプロセスなのです。

これからの地域づくりでは、課題解決だけでなく、地域に関わる人が声を聴きあい、共感し、学び合うことを通して発展することが大切であり、まちむらファシリテーターがこの過程で一役買い、地域社会の発展に寄与できることを期待しています。


「信州まちむらラジオ」は、まちむら寄り添いファシリテーターとその関係者の声を伝える音声のみ20分程度の番組です。毎週水曜夕方に新エピソードを配信しています。YouTubeチャンネルにぜひご登録ください。