自分達が自分達の手で
やりたいことをやってみる
松本 寿治さん
松川村社会教育課 地域おこし協力隊 Project Newtral代表
養成講座:第5期修了生
活動フィールド:長野県北安曇郡松川村および松川村公民館
養成講座に参加を決めたきっかけ・理由は?
地域で起きている課題は根本的には皆同じもので、解決する手法がその地域によって違うと考えています。長野県内で、実際にその地域で活動されている方々から実践の中で感じる課題や、得てこられた知見を対話・ヒアリングできる素晴らしい機会であると思いましたし、それが自分の活動する地域の課題解決のヒントとなればと思い参加しました。
講座での活動内容、そこから学んだことは?
人と人との対話やヒアリングなどのコミュニケーションをよりロジカルにとらえる事が出来るようになったと感じます。
講座の学びとしては、地域で活動するにあたっての全ての前提として、人と人と「信頼」がとにかく重要であること。そして、課題解決の手法として、ロジックやデータを参考にしていくが。時に判断する際には、地域にいる人と対話し自分が感じる事、自分自身の野生のカンを信じることが重要だと再確認出来ました。
まちむら寄り添いファシリテーターとして担いたい役割は?
地域の直面している課題は複雑化していて、単独で解決する事は不可能なケースが多いと感じます。私は地域おこし協力隊として活動しているので、システム的な公的機関に片足を置いて、もう片足を特定の社会課題が起きている民がいる外部の環境に置いているような立ち位置だと思いますが、まちむら寄り添いファシリテーターは、そういったどこかとどこかを越境して行ったり来たりを繰り返すような役割ではないかと思っています。
私は職場が公民館なのですが、公民館をより利用して頂くための企画は公民館には入らない外にいる地域住民とのヒアリングから生まれたものばかりです。そういったシステム・仕組みを越えて民と対話しヒアリングするような役割は、現社会において非常に重要なものだと思っています。
今、地域で進めたいことは?
社会がシステム化によって進化を遂げたが、人間的な世界にバランスをシフトするタイミングであると考えています。人が自治を取り戻す。自分たちが自分たちの手でやりたい事をやりたいようにやってみる。そこからウェルビーイング、本当の豊かさや幸せを目指せないかと思っています。
具体的には、地域の農家は高品質な農産物を生産しています。自分たちの農産物のブランディングを高め「稼ぐ力」を高めたいと思っています。それを誰かに頼みたいが、地域には人がいないしお金もない。農家はやりたい事をやりたいように解き放たれていないと考えていて、私はデザインの人間なので、農家とデザイナーが伴走する事で地域活性や地域の経済発展や後継者不足を解決できないかと考えています。
プロフィール
デザインで地域課題を解決したいと思い、2022年4月から長野県松川村に家族で移住。
デザインを軸に松川村地域おこし協力隊として、テーマを「2030.2050年の子どもたちに残すに値する未来をつくる」
3つのコンセプト「アイデアをカタチにする・分業の弊害の解決と越境・子どもたちのクリエイティブを解放する」に基づいて活動しています。