「木曽で暮らす幸せ」
の共感者を増やす
竹脇恵美さん
公益財団法人長野県長寿社会開発センター木曽支部
NPO法人ふるさと交流木曽
ふるさと体験木曽おもちゃ美術館
養成講座:第1期・第3期・第4期修了生
活動フィールド:長野県木曽郡内
養成講座に参加を決めたきっかけ・理由は?
企画から長寿社会開発センター本部の戸田さんが関わっていたり、初年度関わっていらした木下巨一さんが講師陣にいらしたことが最初に興味を持ったきっかけだったとは思います。
ただ、前職の社協時代からJVCA(日本ボランティアコーディネーター協会)の運営委員をしていたりしたので「ファシリテーション」も身近ではありましたし、それなりに学んでもいましたが、「まちむら」に「寄り添う」という言葉が「ファシリテーター」の頭についていたことが一番引っかかったきっかけだったかもしれません。
「町村に寄り添う」ファシリテーションてなんだろう?ほかのファシリテーションとどう違うのだろう?それを知りたい!というのが参加の一番のきっかけでしょうか。その後の第3回に参加したのは完全オンラインでどう進めていくのだろう?オンラインを学びたい、というのが参加目的でした。
講座での活動内容、そこから学んだことは?
まちむら講座の第3期では、思いのある女性同士がつながって女性の声が自治に届く、思いを形にできるような地域にしていきたいという目的で女性活躍についてのインタビューを行いました。
実は行政の発信力のある地位にどれくらい女性がいるのかを調べていくと、木曽郡内の議員や行政の三役、課長職以上の女性の人数がかなり少ないことが分かったんです。
公の場で女性の声が直接行政などに届いていない可能性が高いことが考えられました。
実際に役場の課長、議員さんなどにインタビューをしてみると、ものを言える立場の女性はとても少ないという現状が見えてきたのです。「思っていることはあるけど女性としては言えない」という声が聞こえたりも。だから女性が地域で暮らす住人の一人として思いを分かち合う場を創ることが必要だと感じました。
まちむら寄り添いファシリテーターとして担いたい役割は?
私はつながりを作っていくことが地域のファシリテーターだと思っています。
木曽地域には素敵な方たちがたくさんいますが、つながりが少ないことを感じています。
例えば、これまでインタビューや場づくりをしてきて地元に対して愛着と熱い思いを持っている方がとても多いことが分かりました。でもなかなかその方達同士がつながっていない現状も分かってきました。もしその方達が出会ったら1+1=3や4になると思います。どんどん繋がっていき、輪になっていく感じです。
熱い想いを持っている方たちを繋げて輪にしていく、そのための対話の場をコーディネートすることが必要だと感じています。自分が何かをやるのではなく、やりたい人がやりやすくできる環境づくりや、人や場所を繋げていくのが地域のファシリテーターの役割かもしれないと私は思っています。
これから地域で未来に向けてのワクワク感を醸成できるような場を創っていきたいと思っています。
今、地域で進めたいことは?
一言で言ってしまうと「木曽で暮らす幸せ」の共感者を増やすことです。
木曽の伝統や地理などの自然や資源を生かし、「ここにしかない」ものの価値を知り、高め、木曽で生きることを選択する人を増やすこと、木曽との関わりを求める人を増やすこと。そのためにも今ここで暮らす人たちとのつながりを深め、共感を共有し、共鳴し、外へ向けて発信していけるよう、様々な対話を通し、手を携えて活動していきたいと考えています。
プロフィール
神奈川県横浜市出身。昭和62年御嶽山の麓、旧開田村(現木曽町開田高原)に夫婦で移住。
様々なボランティア活動をしつつ地元の社会福祉協議会を経て平成30年より現職。
シニア活動推進コーディネーターとして木曽郡内のシニアの活動を推進。
令和4年9月より木曽町に開館した「ふるさと体験木曽おもちゃ美術館」の館長を兼任。令和5年4月より美術館の専任になる予定。