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連続講座第8回を開催しました!

2021年1月16日(日)14:00-17:00@zoomにて、まちむら寄り添いファシリテーター養成講座2021連続講座第8回を行いました。

当日の様子

《開催概要》
開催日 2021年1月16日(日)14:00-17:00
参加者:当日参加27名
講師・アドバイザー:広石拓司((株)エンパブリック代表)
          船木成記(一般社団法人つながりのデザイン代表理事・元長野県参与)
          新雄太(東京大学大学院工学系研究科特任助教)
事務局:長野県地域振興課、(株)エンパブリック

第8回の概要

第8回講座では、実施プログラム全体の経験をふりかえり、場づくりを企画・準備・実施する過程で押さえておくとよいポイントを「場づくりのコツ」として集めていきました。

今年のまちむら寄り添いファシリテーター養成講座では、講座の中で役職としてのファシリテーターを養成するだけではなく、その過程で得た経験・ノウハウを地域と共有していくことによって、各地で地域の声を聴き、人に寄り添い、場を生かして地域をファシリテートできる人々の輪を広げていくことを目指しています

そこで今回は、自分のための学びを自覚するふりかえりとしてだけではなく、地域でこれから場づくりをする人へのヒントとなるような最終成果に向けてワークを行いました。

第8回の流れ(当日講義資料より)

チーム活動のふりかえり

12月には4チームがワークショップを実施し、それぞれのチームからは実際にワークショップをしてみたからこそのふりかえりコメントがいくつも寄せられました。

住民同士のコミュニケーションが活性化するには?

【受講生からのコメント】

◉伊那・佐久・小海町の会場をオンラインで繋ぐ、オンラインハイブリッド形式で行った。
◉大人から小学生まで幅広い参加者に参加してもらえた。
◉「おすそ分け」というテーマが幅広いこともあり、どのようにまとめていくか戸惑ったところもあった。テーマ設定が大事だと思った。
◉当日には音声がうまく聞こえなかったりするトラブルがあった、事前に機材や通信環境の確認をしておくことが大切だと思った。

集う人がワクワクする場とは?

【受講生からのコメント】

◉ 全部オンラインで開催したので、遠方から参加してくれる人もいた。
打ち合わせの時間が楽しくて、それ自体が「ワクワクする場」になっていた。
リアルで1度も会えない中でもワークショップができたということが面白かった。
◉ zoomを初めて使ったという人もいて、新鮮な体験を提供できた。

商店街を思いっきり楽しむには?

【受講生からのコメント】

◉全員で現地に集まってワークショップを行った。
◉事前に小学生を対象にしたアンケートの結果をもとに、どんな商店街を作っていきたいかみんなでかんがえた。
段取り表を作ったので、当日時間などをあまり心配することなく進めることができた。
◉ 当日は大雪で長野市から移動するメンバーが現地に行けないかもしれないという懸念があった。もしもの時のために、オンライン参加の場合のやり方など事前に用意しておけたらよかったと思った。

長野の強みを生かし課題を補うデジタル活用とは?

【受講生からのコメント】

◉ 事前アンケートと阿南町と諏訪の会場をオンラインで繋いでワークショップを行った。
オンライン交流はワークショップのはじめと終わりに入れ、それぞれ会場内で話すという時間も取り入れた。
◉ 接続の仕方や流れについて3回ほどリハーサルをしたので、安心して当日を迎えることができた
◉ あえてオンラインと言わなくても、「話せる場」があるということ自体に価値があると思った。
◉ 会場に自分でオンライン機器を持ってきた参加者もおり、使い方を教えながらワークショップに参加してもらうこともできた。

ここに住みたい・住み続けたい地域を作るには?

【受講生からのコメント】
※1/22(土)に実施予定

◉ 本来は会場での実施をする予定だったが、オンライン開催へ変更することになった。
◉ 20代、30代くらいの若い世代を中心に、付箋ツールなどを使いながら未来の街を想像していく予定。
◉ 参加したメンバーの声をまとめて、参加者に返すというワークショップから始まる住民のコミュニケーションの機会を作っていく予定
◉ 近づくにつれて不安なこと、心配なところが出てきて、緊張してきた。

講師・アドバイザーからのコメント

新雄太先生より
・一つひとつ濃密な学びがあって、素晴らしいワークショップが立ち上がっている。
・ハイブリッド開催の正解もない中で、丁寧に地域のことを鑑みながら、さまざまな可能性を想像するというとても難しいことにチャレンジしていると思う。
・もう一つの問いとして、改めて「このワークショップは地域にとって、社会にとって意味があるのか?」「今、やる必要があるのか?」を考えてみると良い。
普遍的なテーマだからこそ、参加者に対してワークショップに参加する理由づけをすることが大切

船木成記先生より
まずは1回やってみることが大切、最初は100点でうまくやろうとしすぎないことも気持ちのもちようとしてあっても良い。
・「何をしたのか(WHAT)」だけではなく、「なぜワークショップを開催したのか。何を分かち合いたいと思ったのか(WHY)」に目を向けることも大切。
・経験者がいるチームのメンバーは安心感を感じた場面もあったと思う。だからこそ、一度ワークショップを経験したみなさんは、次は新しく場づくりをする人のサポートをしてみてほしい。



場づくり経験のノウハウをまとめよう!

 ワーク① チーム活動の「やってよかったこと」を書き出そう!

まずは、チーム活動の中でおこなってきた行動の中で、やってよかったと思うことを企画編・準備編・実施編の3つのフェーズについて各グループごとに付箋ツールを使って書き出しました。
受講生の皆さんからは以下のようなポイントが挙げられました。

【企画編】「地域の課題やこれからを話し合う場を企画するうえで大切なことは?」
◎ まずは企画者同士で腹を割って話す
◎ テーマを明確にする
◎ 地域にこういう課題があるからこれが必要というのを、メンバーで考える …等 
【準備編】「多様なメンバーがチームで協力してワークショップの準備を進めるには?」
◎ こまめに連絡を取り合う
◎ お互いの役割を把握し合いフォローする
◎ 自分のできること、得意なことをどうやったら生かせるか考えて、積極的に参加する
◎ リハーサルを実施する …等
【実施編】「参加者が主体的に参加できるような場の工夫とは?」
◎ グランドルールで安心・安全な場であることを共有する
◎ 発言へのリアクションをする
◎ 参加者のグループ分けを工夫する …等

付箋ツールを使用して、グループごとにポイントを書き出しました。

企画編(一部)
準備編(一部)

実施編(一部)

 ワーク② ペアインタビューで場づくり経験のコツを聴きあおう!

次に、企画・準備・実施それぞれの段階で書き出した「やってよかった行動」をひとり1つずつ選び、ペアインタビューを行いました。
インタビューでは、お互いがQ.1〜Q.5の問いに沿って、エピソードとして語る
ことで「生きたノウハウ」として経験をふりかえります。


Q1. あなたが今回のチーム活動の【場づくりの企画/準備/実施】の段階で、
  「やってよかった(どんな小さなことでもOK!)」と思う行動はなんですか?
Q2. その行動はどのような課題・状況のときに行いましたか?
Q3. そのとき実際に何を行ったのか、具体的に教えてください。
Q4. 「やってよかった行動」は、どんな良い状態・結果に繋がりましたか?
Q5. 改めてこの行動を振り返ってみたときに、”まちむら寄り添いファシリテーター”として

   大切にしないといけないポイントはなんですか?

受講生からは、チームでの共同作業やワークショップを開催するにあたって気をつけたポイントだけではなく、予想外のハプニングが起きた時の対処などについても話されました。
講師からのコメントにもあったように、オンラインやハイブリッドでの地域の場づくりの経験が少ない中で、さまざまな壁にぶつかりながら試行錯誤したこの軌跡が言語化されて残っていくことの重要性を感じました。


インタビュー後は、誰かに聴いてもらいながら自分の経験を話すことで、自分がこれまでやってきたことに対して意味づけができたという感想も出ました。
これらの受講生の学びは、これから最終回までに「場づくりのノウハウ」としてまとめられます。

事務局より

 

年明け1回目のまちむら寄り添いファシリテーター養成講座でした。

ほとんどのチームがワークショップの実施を終えましたが、ワークショップの後も「チームで改めて振り返りをしよう!」というやりとりが見られたり、今回のふりかえりの中でも「チームメンバーがみんなでよかった」や「チームの打ち合わせ自体が楽しかった」という声があり、半年間同じチームでワークショップを作ってきたからこその受講生同士の団結力の強まりを感じました。

いよいよ次回は最終回。皆さんがここまで経験してきた生の学びを地域に伝え、まちむら寄り添いファシリテーターとして場づくりの輪を広げていくためのスタートになるような成果報告会にしていきたいと思います。