2023年10月11日(水)16:00-17:30@zoomにて、これからの地域づくりテーマ勉強会を開催しました。
今回のテーマは「誰にでも居場所と出番のある地域づくり」です。
普段の生活ではなかなか詳しく見えなかったり、活動内容について詳しく知る機会の少ない、公民館や社会福祉協議会の活動や事例、そこで見えてきた地域の課題を知ることができた会となりました。
《開催概要》
開催日:2023年10月11日(水)16:00-17:30
参加者:6名
活動紹介:2名+コメント1名
①「地域の公民館ができること」
中田安子さん 長野県生涯学習推進センター公民館支援専門員
②「暮らしぶりに寄り添う、社協や地域福祉コーディネーターの活動紹介」
元持幸子さん 長野県社会福祉協議会
③「長寿社会開発センターの活動紹介」
戸田千登美さん 長寿社会開発センター
事務局:長野県地域振興課、(株)エンパブリック
1. はじめに
会のはじめには、勉強会のファシリテーターを務める広石から今回の勉強会の開催趣旨を説明しました。
今回は「誰にでも居場所と出番のある地域づくり」というテーマです。
「しあわせ信州創造プラン」が今年度からスタートしていますが、施策の総合的展開としてある5つの柱、「1.持続可能で安定した暮らしを守る」、「2.創造的で強靭な産業の発展を支援する」、「3.快適でゆとりのある社会生活を創造する」、「4.誰にでも居場所と出番がある社会をつくる」、「5.誰もが主体的に学べる環境を作る」の4つ目となります。
誰もが活躍できる長野県になって欲しいということから、県としても推進している大きなテーマとなっています。
2. 地域の現状についての意見交換
続いて、本日の地域活動紹介のゲストである2名から、コロナ禍を踏まえて今現場で感じている地域の課題についてお話を伺いました。
《長野県生涯学習推進センター公民館支援専門員 中田さんより》
■ 地域の現状
・今年、県内各地の公民館を回って見ていると、公民館の役員が一年任期のところも多く、また、コロナ禍の3年間の空白でどのように進めていくかを悩んでいる職員の声が聞かれる。こういう状況なので中央公民館以外の分館、地域の公民館はあまり活躍できていない。
・昨年の終わりから、徐々に地域の活動ができ始めた公民館と、役員さんが何をやっていいのかわからず、何もできていない公民館とがある。人と人との繋がりが途切れてしまったのが原因と思われる。公民館の活動にまで至らないところが多く残念。
・中央公民館は行政職員が入っていて、2、3年ごとに職員が変わっている。職員もなかなか慣れない、動き方がわからなかったりすると、分館との連携ができていないところが多くなっている。
・今年度に関しては、館長や主事さんが何年かやっているところは少しずつ進んでいて、みんなが集まる、つながる機会ができてきているが、多くのところはできていなかったり、地域で祭りや運動会をやるとなったときに、反対の人が多くなっているのが、悩みであり課題。
■ ファシリテーターからの質問
広石:地域の共通課題ですね。一度コロナで止まってしまったので、先ほどの中田さんのお話ですと、コロナ禍に役員さんが途中で変わってしまうと活動しないまま1年間終わってしまったりすると、引き継ぎが難しくなってしまいますよね。
中田さんいかがでしょうか。公民館の一回途絶えてしまった活動、行政の担当も変わってしまうと何をするんだっけ、となりますよね。サポートや相談などはどうされていますか。
中田:毎年やってきた運動会が、数年止まってしまいました。今までの運動会は、各地区の役員さんに選手を選んでもらって地区対抗にしていました。しかしそういう集まりではなく、昨年は、防災を絡めた運動会にしたり、モルクやボッチャなど誰でもできる競技を用意して、自分たちで好きなスポーツをやるというような、競争ではない、小さい子からお年寄りまで楽しめるようなものをお勧めしています。
コロナ以降、今までとはちょっと違った形にしようという考え方がはこれからも必要ですし、新しい形をみんなで考えようということはコロナをきっかけに生まれた良い面です。
広石:従来型の運動会は難しくなっていますか?
中田:若い人たちは働いているし、選手を各地区から選ぶのが難しいんですよね。役員さんが慣れていないし、お願いしにくい。それに、忙しくて出れない人が多いです。役員さんが悩んでしまうんです。かといって、前の役員さんに相談するというのもコロナで途絶えてしまって難しかった。
広石:コロナで引き継ぎが難しかったんですね。顔を見て声掛けするなど、ノウハウが暗黙知的なものだったのかも知れませんね。難しさが浮かび上がってきますね。
中田:役員同士の意見交換というのもなかなかできない状態だった。そこが問題です。
広石:地域の中でも顔が見えない人が多いと、運動会も途絶えますね。うまく立ち上がったところと、活動としては目前の流れが途絶えてしまいますね。
《長野県社会福祉協議会 元持幸子さん》
■ 地域の現状
・コロナ5類以降に、地域活動が動き始めたものの、再開したという良いニュースもあれば、改めてこの数年止まってしまった活動をどうしていいかという悩みがある。
・逆に、コロナ禍に断念してしまった活動についても本当に続けていくべきかどうか悩んでいる声も聞かれる。
・地域では、新たに生まれた活動としてどんな工夫があるのか、他の市町村社協や地域のボランティアセンターで活動をされている人から「どんな風に活動をしていったらいいか」という相談を投げかけられることが多い。
■ファシリテーターからの質問
広石:元持さんのお話でも、コロナでやめて数年経つと再開するとどうか、復活が難しい場面もあるのですね。
元持さんの方はどうですか。やはりこれまでの流れが止まっているような感じでしょうか。
元持:ケースバイケースです。中田さんの話と共通しています。声かけ、見守り、緩やかな見守りが薄れてきてしまって、気にかけ合うことの大事さに改めて気づいたりしました。行政や役所からは、やるなと言われていたけれど、私たちは必要なことね、というようなことがあり、地域の皆さんが考えながら、工夫をしていました。
また、新しい形として、楽しい、集まりたい、必要、というところが認識されると、どうやってやろうか、どういう風にしたらやれるのかという、対話や話し合いの機会があり。3年前の当初より変わってきています。
やり方を変えるとか、工夫をしたり、簡易的にしたり、今できること大事にしている活動が多く見られました。
広石:今まで見えなかったこと、浮き彫りになったことはありますか。
元持:規制がかかったということで、強制とか包括的というところで、今回の「誰にでも出番がある」や「居場所」というのを見直す機会が増えたのと、一方で、地域だけでは頑張れないところは制度的にサポートするような支援が広がってきたと思います。特に、子ども食堂のフードドライブが取り上げられたり、若者の支援、例えば、学童期が終わった後の支援をどうするかや、貧困家庭のサポート、などいろんな種類のサポート、支援の仕組みを見直しをする機会になったと思います。
広石:確かにコロナをきっかけにテレビで取り上げられたりしたことで、認識も広まったし、課題もみんなで共有できたタイミングでもあったのかも知れませんね。
3. 活動紹介
続いて、地域で活動の実践をおこなっている方から、活動の紹介を活動する上で感じていることをご紹介いただきました。
また、ゲストの2名に加え、当日参加された長寿社会開発センターからも簡単な活動紹介をいただきました。
「地域の公民館ができること」
中田安子さん 長野県生涯学習推進センター公民館支援専門員
■ 自己紹介:
松本市の福祉広場(福祉の公民館)でコーディネーターとして平成11年から9年間。
松本市の第3地区公民館の館長を6年。県の社会教育委員会、連絡協議会理事。令和3年より現職。
■コロナ禍から工夫を凝らして活動していた事例:
・まず一つの公民館の事例を紹介します。
コロナで行政の方から公民館を閉めるように言われた時は閉めていましたが、それ以外は、こんな時こそ公民館が大事だ、とほぼほぼ開けていた公民館です。この公民館の方は「公民館はこういう時こそ、みんなが来る場所だ」として、アマビエの塗り絵を住民に描いてもらって、それを公民館に飾ることで外に出るきっかけを作るなど、いろいろな行事を実施しました。
・一方で、「何かあったら(コロナが出たら)どうする?」と公民館を中止するべきだという意見がほとんどでした。しかし、来る人が自分で責任を持つこと、役員さんが出るときは同意を得た状態で、一人二人体制にすることで、行事を続けてきました。
・今年はコロナもそれほど気にしなくて良くなったので、お花見会をしました。小さい子供からお年寄りまで、大勢の人が来て、やっぱり話すっていいね、次回もやろうね、とみなさんおっしゃっていました。
・運動会は外の授業はやってもいいのでは、と外の授業を増やしました。そして、防災運動会と銘打って、防災を絡めて、防災クイズやバケツリレーをやりました。昨年は分館でありながら600人の参加があり、今年度は、社協さんや、自衛隊の協力もありました。
■公民館で主催されているさまざまなイベント:
・他には、居酒屋公民館などを始めた所もあります。やはり人との繋がりを増やしていきたいとのこと。この公民館は、社協さんや長寿社会の皆さんと連携していて、いろんなことができています。隣の町会とも連携するなどの工夫もしています。
・防災運動会を取り入れたり、コロナがきっかけで、オンラインの勉強を始めたところもあります。高齢の皆さんが進んで学習を始めています。ある公民館は、今までビデオで貯めてきたも行事の様子などをオンラインで流して、皆さんに見ていただいたりしました。
・夏休みの授業として中央公民館がサマースクールを実施しました。子ども達が公民館などに来て2日間で16講座、地域の人や学校の先生などいろんな人が講師になっていろんなことをやりました。子ども達の居場所になるし、地域の人たちは指導者になることでやりがいが生まれました。
■ 子どもを真ん中に出番を作る:
・私は今年は「子どもを真ん中に」ということを公民館に伝えてきました。子どもが集まって色々やると、お母さんたちもくるし、高齢者の出番も出てきます。
・各地区共に非常に外の行事が多くなっています。歴史や地域の宝物を探そう、危険な箇所を見つけよう、ハザードマップを見て歩いてみよう、ということをたくさんやっています。それが、やりっ放しではなく、子ども達と一緒に地図に落とし込んだり、自分たちで作った地図を配ったりしている。自分たちの地域の貴重なところを子ども達へ伝えていくことは、未来への伝導ということで始めている公民館が多い。
・子ども達に居場所を作ったり、大人達と連携するには、大人達が楽しむ姿を子ども達に見せることが大切です。そうするとみんなが楽しいとなります。
・お祭りなどは子どもが演者とし、参加するところが多くなっています、外に出ていくとつながりもできるし、地域にどんな人がいるかわかってきます。
・地域の人たちがいろんな講座に出番として出てくるのも大事になっていきますし、地域のことをみんなで学ぶということは、いろんないいことに繋がるのではと思います。
「暮らしぶりに寄り添う、社協や地域福祉コーディネーターの活動紹介」
元持幸子さん 長野県社会福祉協議会
■ 自己紹介:
長野県社会福祉協議会、まちづくりボランティアセンター所属。
■社会福祉協議会とは(https://www.nsyakyo.or.jp/)
・社会福祉協議会は県内の各市町村77ヶ所に設置されています。地区社協として細かな地域にもあります。公民館のように居場所の提供とか、場自体を提供できることは少ないですね。
・社協は福祉を考えている団体であり、協議会ということで、いろんな団体と協力している団体です。ですから、社会福祉協議会単体ではなく、さまざまな活動者、地域の住民、自治協議会、公民館、これから地域活動したい人、企業、など色々な団体さんと協力していくような組織、社会をつなぐハブのような組織です。
・事業内容は多岐にわたっていて。今回はまちづくり、福祉という切り口で、地域をどうしていくか、福祉を組織としてどんなことをやっているかを説明します。
■社会福祉協議会の中での取り組み
・地域福祉の支援を担う部署、ボランティア・まちづくりを担っているような部署があり、私が現在所属しているのは、まちづくりボランティアセンターです。地域のところを一生懸命考えたり、ボランティア活動を応援する組織です。
・ボランティア活動、地域活動、住民自治、などと言われていますが、長野県は古くから地域でいろいろな自分たちの暮らしを良くしていこうという助け合いが脈々として受け継がれている県民性があると感じています。
ボランティアセンターとカタカナにはなっていますが、地域によっては住民自治であったり、自助であったり、共助をしっかりやっています。
豊かな暮らし、共に生きていく社会、地域をどうしていくかという取り組みを後押ししています。
■ボランティアセンターの役割
ボランティアセンターでは、ボランティア活動のバックアップをしています。主体的に取り組みをしていく人たちのバックアップや、地域をバックアップしていきます。
個別課題として、新たな地域の課題をアプローチしていく活動や、さまざまな地域での取り組みや課題を、連携して解決したり、課題別に、プラットフォームのように繋いでいく活動をしています。
■事例紹介
・フードパントリーむすびや
県内で一番大きいパントリーです。フードバンク、子ども食堂、食事支援、フードドライブの余剰や偏りの調整をしています。運営しているのは社会福祉法人で、その団体と連携してみんなでつかう倉庫としています。長野県は農業王国なので、農作物の収穫量のばらつきを地域補填したり、後々は子ども食堂や、地域食堂などに食材の提供しています。
・災害ボランティアセンター
ボランティア活動したいという県内外からの応募者と被災者とのマッチングをしています。災害に強い地域づくりなど、課題に向き合っていく活動です。
・社協は高齢者というイメージがありますが、子ども食堂との連携や助成金との連携などもあります。
・信州ふっころフェスティバル
福祉というのは自分の暮らし、ふるさとを作っていること、いろんな連携があるということを語れる場所なので、
地域の力を見直す啓発活動をしています。
・医療的ケア児と地域のつながりづくり事業
・ヤングケアラーの相談窓口
・介護職の不足に向けた新たな仕組みの提供
など、他にも福祉に関わる分野で活動を行なっています。
■ 社会福祉協議会の役割
・社協の大きな柱として、まず「ボランティア活動の支援(ボランティアセンター)」があります。新たな活動を始めたい人に向けて、サマーチャレンジを実施しています。初めてボランティアに参加する生徒さんや学生さん向けに、夏の期間中に体験会をしています。また、自分でアクションを起こしたい人のサポートや相談に乗流ということもやっています。
・もう一つの柱に「相談支援」があります。各地域には、コミュニティソーシャルワーカー、福祉相談員、などの名前で、課題別に地域課題に取り組んでいる人がいます。社協の相談支援部署の中にも同じ肩書きの人が在籍しているので、一緒に行動することで地域課題の整理や、仕組みを共に考えていくパートナーになれると思います。コーディネーターとして地域に出向いて一緒に考えるという機能も社協は持っています。
・まちづくりやイベントもやっていますが、個別の課題も地域の皆さんと一緒に、どうやって解決していくか、相談や個別支援など地域でどのようにしていくか、という福祉を考える役割を持っています。
それぞれの地域にある課題や、伸ばしていきたい、大事にしていきたいという思いを一緒に組み込んでいきたいと思っています。
「長寿社会開発センターの活動紹介」
戸田千登美さん 長野県長寿社会開発センター
■自己紹介
長野県長寿開発センターの戸田です。シニア活動推進コーディネーターをしています。老人大学、シニア大学というと分かっていただける方もいますね。コーディネーターは県内に11人、私は本部に在籍しており、あとの10人は保険事務所に配置しています。
■ 長寿社会開発センターの活動(シニア大学)について
シニアの社会参加を推進するために始めたんですが、すでに地域は豊かであることがわかったので、それを掘り起こし、情報を集めて、その情報に価値や意味をつけて発信しています。
発信方法は、人力でアナログ的に電話一本から始まる時もあれば、オンラインでの会議の場合もあります。
各組織団体に情報を共有したり、先進事例や、その人の物語を語っていただく場も提供していています。
それを聞いた組織の人や個人の方が、触発されて、心が動いて、自分たちもまだまだいけるかも、と思ってくださる人が増えていく、そんなマインドの醸成として私たちが伴走していきたいと思っています。
しかし、長寿のコーディネーターだけでは地域に着地できないので、社協さんや公民館さんなどと連携するなど、組織団体とのネットワークを大事にしています。
また、シニア大学はここ何年かでプログラムの見直しをやっています。
座学ではなく、対話をするような、アクティブラーニング的な授業にしています。
昨年度からは”対話”ではなく、”等話”の授業を取り入れ、大学生や異年齢との等和、ということをシニアの皆さんの授業の中に入れています。
シニアの皆さんからは、今まで自分が喋りすぎていた、人の話を聞いていことを実感した、などの感想を頂き、一人一人に気づきがあると感じています。話すことがこんなに楽しかったのかと気づく方もいらっしゃいます。
地域の合意形成をしたり、自治会のメンバーの一人になったときに、少しづつ意識しているとみんなも生きやすいですし、じわじわ広がっていくといいと思っています。
世代間と話をする時に等話を大事にしていると褒められることも起こってきています。
若者たちの生きづらさがシニアの発言にある場合もありますし、多様性を認めるという意味でも、「等話」を意識するのが大切だと思いながら、日々活動を進めています。
4.参加者からの質問・感想
Q. 地域にはコーディネーターやファシリテーターが必要だと思って取り組んでいますが、どういう場面で必要とされていたり、どんな人物が求められていると思いますか。
元持:いろんな名前のコーディネーターがいるが、話し合いの時にみんなが意見を言える、合意形成ができるようにサポートしてくれるといいなと思います。それから、いろんな情報を持ってきてくれたり、今まで知らなかった分野や、違う接点を持つという意味で、新しい視点を提供してくれると嬉しいですね。
広石:先ほど話を聞いていて、住民の人に対して、活動の意味を伝えていくのも大事かなと思いました。
元持:特に何もしていないとおっしゃるけれども、本当はそれが意味あることで、今までずっと取り組んできたことが、活動が止まらなかった理由であったり、地域にとって大事なことであったり、コアな部分であったりします。
やっている人は普通だと思っていますが、とても大事なことです。
逆に、そこに意味があって、普段何気なくやっていることが大事なので、ぜひやっていただけますか、と戻すと、新たなモチベーションになるかもしれないなと思います。
中田:公民館ではいろんな講座をやっていますが、講座の中から、これだけで終わりたくないという人たちが集まって、責任者が出てきたり、サークルを作ろう、始めてみようと、いう人が出てくることがあります。「こういうことをしたいね」とか、スポーツ経験がある人などは、「じゃあ計画するからやってみよう」という人が出てくるのは嬉しいですね。
Q. 講座が終わった後に、自主的に活動やサークルがうまく立ち上がる場合とそうでない場合の違いは?
中田:百歳体操を講座でやった時に、民生員さんなど地域のことをよく知っている人がいると「うちは高齢者率が高いからやってみよう」となることがあります。
地域の課題やニーズが見えていると、活動も動きやすくなりますね。
Q. ボランティアでも、より積極的に増やすためにはどういうことが大事でしょうか。
元持:多くのセンターが悩んでいる部分かも知れません。
ボランティアフォーラムを昨年度開催した時に、気持ちがあるんだけど、アクションに移していくのが難しいというのが課題として上がりました。はじめの一歩と、(続けていくための)何をどうしたらいいか、という二つの課題がありそうです。
また、活動するにあたっての合意、仲間をいかに作っていくか、自分ごととして、自分の地域としてどう描いていくかを、きちんと話しているかが大事ということが挙げられています。
あとは、後押ししてくれたり、やっていいんだよという承認や、失敗あるかも知れないけど大丈夫といったこと、丸投げではなくて、一緒にやってくれる、伴走してくれるようなコーディーネーター、助成金の話などを伝えてあげられる人、一緒に考えて相談先になるような人が必要かなと思います。
5.まとめ
今回のテーマは、長野県に限らずさまざまな地域でより良い方法を模索しているテーマかと思います。
新しく活動を始めたり独自に動くだけではなく、このような既存で動いている団体との地域の現状について情報交換していくことで、より地域の課題を見据えた上で必要なことやできることも見えてくると感じました。
実践プログラムでは、勉強会で扱った地域の課題を踏まえて、長野県内各地でファシリテーター、コーディネーターとして活動する方が、地域でのそれぞれの実践経験を持ち寄りながら、「寄り添う対話 新時代への共創 」のより効果的な進め方を共に考えていきます。
10/14開催した基礎講座+アイデアソンでは、10月~2月に次の4つの”探究したい問い”を設定しました。
いずれも地域づくりの現場から生まれた問いであり、実践プログラム参加者だけでなく、ファシリテーターや地域づくりに取り組む方のご意見をいただきながら考えていきたいと思います。
【探求したい問いの紹介ページ】
【開催レポート】