まちむら寄り添いファシリテーター 養成講座 フィールドスタディ@佐久穂
地域の文化や思いを分かち合うために大切なことを、丁寧に聴くことを通して地域とつながる活動から学ぼう
「地域に寄り添う」ことは、いざ実践しようとすると、何から始めたらいいのか難しく感じてしまうでしょう。特に、外から地域に入る人は地域の勘所もわからず、足が止まりがちです。佐久穂町の「集落の話の聴き手」を増やす活動は地域の文化を残すためだけでなく、UIターン者が地域との関係を深める機会にもなっています。地域のこれからをつくる活動と地域の経験はどう結びつけることができるのか。地域の人の声を「聴く」ことの地域づくりにおける可能性を実践方法も含めて学びましょう。
集落の話の聴き手
佐久穂町では、”住民が様々な地域コミュニティの力で楽しく安心して暮らし続けられるまち”にむけて、UIターン者を中心とした集落支援員が地域の生活・歴史・文化などを「聞き書き」によって残す「集落の話の聴き手」事業を実践してきました。
「集落の話の聴き手」事業では、ただまちのこれまでを記録し残すことにとどまらず、聞き書きを通して、生活の中で継承されてきた地域の文化や歴史、大切にしてきたことなどの『地域のアイデンティティ』を見つめなおし、未来に繋げていくことを大切にしています。
さらに活動の中では、UIターンなどで佐久穂に住み始めた人々が、地域の聞き書きというコミュニケーションを通して、人や地域の魅力に気づき、地域に愛着を持てるようになるといった、聞き書きを通して「自分自身も地域の一員である」と心地よい所属感を感じられる人を増やすことにもつながっています。
人口減少、少子高齢化や感染症拡大などの影響も受け、時間的(過去・現在・未来)にも空間的(人々が出会う機会・きっかけ)にもつながりが希薄になりやすい地域の中で、
「聴く」という一見シンプルなプロセスを通して、過去・現在・未来のバトンをつなげる地域づくりに取り組んでいます、
そんな「集落の聴き手事業」には、地域づくりにおける「聴くこと」の意味と可能性、移住者が地域の一員となっていくプロセス、地域の歴史や文化をこれからの地域づくりに繋げる方法など、地域づくりのヒントが数多くあります。
【資料】
フィールドスタディの学びをナビゲート、伴走するコーディネーターを紹介します。(プロフィールは下段に掲載)
フィールドコーディネーター(FC)
副島 優輔 さん
地域おこし協力隊として佐久穂町に移住した後、地域の人々との出会いや地域での映像制作等をとおして、「聴く」ことが地域にとって重要だと感じ、現在の事業をたちあげた。
ラーニングファシリテーター(LF)
船木 成記 さん
地域おこし協力隊時代に副島さんと出会い、その変化もみてきました。
聴くことを通して移住者が地域とつながり、自己変容していくプロセスを追体験しながら、学びを深めましょう。
1)「集落の話の聴き手」事業を立ち上げた
副島さんの思いを知ろう
集落の話の聴き手事業を立ち上げた背景には、副島さん自身が地域おこし協力隊として佐久穂町に移住し、佐久穂の人々との出会いや映像制作などの仕事を通して、地域への関わり方や自分の感情が変化してきたという実体験があります。
副島さんの地域おこし協力隊活動報告書、ラジオでのインタビューなどを踏まえて、副島さんが佐久穂町に移住した経緯、移住してからの変化、「集落の話の聴き手」事業の立ち上げまでのライフストーリーをインタビューします。
2)副島さんに影響をあたえた人々の話を聴いてみよう
佐久穂での暮らしの中で、副島さんに影響を与えた人々にお話を伺います。一般社団法人を副島さんに事業継承した方、町役場でともに仕事をしている方、家族をはじめ、インタビューの中でみえてきたキーパーソンに直接話を聴くことを通して、縁もゆかりもない佐久穂町に移住した副島さんが地域にとってどのような存在になったのか、関わりの中でお互いにどのような変化が生まれていったのかを考えます。
それらをとおして、移住者が地域に馴染んでいくプロセスやそのために必要なコミュニケーションについて考えていきます。
3)佐久穂からの学びを佐久穂のみなさんにお返ししよう
外部の視点から取り組みを理解し、自分達の地域に持ち帰りたいことを考えた上で、フィールドでの学び・気づきを、お話を伺った方を始めとする佐久穂のみなさんにお伝えします。
4)佐久穂での学びを自分の地域にも伝えよう
地域の中での「聴く」ことの可能性や意味、移住者と地域の関係づくりのためにどのようなアクションをしていきたいか。佐久穂での学びを自分の地域の人と分かち合い、活かす方法を考え、自分の地域の方で伝える会を行います。
- まちのビジョン・地域計画づくりにおいて、これからを担う若者に加え、地域が積み重ねてきた文化・歴史、その時代を生きた人の声も取り入れながら新しいまちの在り方を描きたいという方
- 活動を進めるにあたって、「聴くこと・インタビュー」を活かしたい方
- 移住者など地域に新しく住み始めた人が地域の一員になるために必要なコミュニケーション、アイデアを見つけたい方
*地域の活動仲間と一緒に参加いただくのもお勧めです!
2024年9月~2025年2月
長野県佐久穂町(一部、オンラインインタビュー)
24年8月時点。活動状況により変更になる場合があります
8/25(日) 13:00 公開講座にて、フィールドスタディの説明
9/18(水)19:30 フィールドスタディ全体キックオフ会
オンライン開催 4フィールド全体で集まります。
*「集落の話の聴き手」事業について各自の事前学習
10/12(土)10:00~17:00 @佐久穂町 「集落の話の聴き手」事業を立ち上げた副島さんの思いを知る
チーム・ビルディング、佐久穂のまちあるきをした上で、集落の話の聴き手事業について副島さんからお話を伺います。
10月~11月 副島さんに関わった方々へのインタビュー
インタビュー活動を行います。チームで役割分担し、現地インタビュー(一部、オンライン)を行います。それを基に、地域での聴くことの意味、移住者が地域に馴染んでいくためのポイントなど、インタビューを分析し、まとめます。
12月 佐久穂での学びをお返しする会の実施
佐久穂で学んだことを佐久穂の地域のみなさんにお返しする会を開催します。
1/18(土)10:30~16:30(対面開催)全体中間ふりかえり会
4つのフィールドでの経験を持ち寄り、学びを共有します。また、自分の地域に伝えることを考えます。
1~2月 自分の地域での「学びを分かち合う会」の準備
自分の地域で学びを誰と分かち合いたいか、どう伝えるか考え、準備をします。
3/1(土) 午後 各地域での「学びを分かち合う会」開催
各地域でフィールドスタディの「学びを分かち合う会」を開催。それを全県でつなぎ、気づきの全体での共有も行います。
*基本的には全日程に参加してください。ただし、事前に決まっている日程に既に予定が入っていて参加できない場合などは事務局までご相談ください。
*参加いただく方の活動時間として、9月~2月の期間、1か月あたり2~3回8時間程度の活動・打合せ・講座参加・作業などを想定しています。
参加方法
必ず公開講座(8/25開催)への参加(もしくはアーカイブ動画の視聴)後、「参加にあたっての確認事項」をご確認いただいた上で「フィールドスタディ参加登録フォーム」からお申込みください。
プログラム参加費:無料
締切: 24年9月16日(月)
参加にあたっての確認事項
上記を確認した上で、下記のボタンから参加登録フォームにて参加登録をお願いします。
フィールド・コーディネーター(FC)
副島優輔 佐久穂町地域プロジェクトマネージャー
2018年に地域おこし協力隊(ミッションは移住定住)として家族で移住。
映像を作ったり映像制作におけるファシリテーションを行いつつ、2022年より現職。
町が掲げるコミュニティ創生につながる活動(集落の話の聴き手事業、小海町佐久穂町同盟若手つながるプロジェクト等)を行っています。
・集落の話の聴き手事業 公式note
https://note.com/sakuhosyuraku
・地域おこし協力隊 活動報告書
副島さん_報告書ver7 (town.sakuho.nagano.jp)
ラーニング・コーディネーター(LC)
船木成記 (一社)つながりのデザイン代表理事
株式会社博報堂入社後、ソーシャルマーケティング手法によるビジネス開発業務に従事。その後、尼崎市をはじめ全国のまちづくりやブランディングに多数関わる。
現在は、インナーブランディングを地域づくりの基盤として捉え、自身の活動の中核に据えている。
2017年~19年長野県参与を務める。
【お問合せ先】
主催:長野県 企画振興部 地域振興課(担当:帯刀)
TEL:026-235-7021 Mail:katsuryoku@pref.nagano.lg.jp
運営事務局:株式会社エンパブリック(担当:渡邉)
TEL:03-6303-3195 Mail:nagano-mm@empublic.jp
*講座、プログラムに関するお問い合せは、お問い合わせフォームよりご連絡ください。